空の鳥(sora-no-tori)2021年12月no.409 (web版)

マラナタ(主よ来てください)

<待降節11/28(日)〜12/24(金)>

キリスト以前の人々が神の約束を信じ、期待しながら救い主の来臨を待っていた旧約時代を記念します。私たちもこの節に「救い主キリスト来てください」と願い、祈りと犠牲を捧げます。

 

宣教地召命促進の日(献金)12/5(日)

「収穫は多いが働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように収穫の主に願いなさい。」とイエスは言われました。もっともっと司祭が必要です。この日は、司祭の育成が大切な事に気付き、その為に祈り、献金を捧げるよう呼びかけられています。この献金はローマ教皇庁に集められ、全世界の宣教地の司祭育成の為に援助金として送られます。

 

メリークリスマス

[或るクリスマスの出来事]

老いた ひとりの農夫が
ゆり椅子に 身をゆだねて
暖炉の火を 見つめていた

遠く 教会の鐘が鳴っている。
クリスマス・イブ

かれは もう長いこと
教会に背を向けて生きてきた。
「神が人間になった、だと?
ばかばかしい
だれが そんなことを信じるものか。」

眼を閉じ、薪のはじける音を聞きながら
かれは まどろみかけていた。

突然
窓ガラスに 何かぶつかる烈しい物音。
それも次々に、さらにさらに烈しく。
何事かと、彼は身を起こした。

窓際に立って 見たものは
音もなく雪の降りつもる夜闇の中に
この家をめざして押し寄せてくる
おびただしい小鳥の群れだった。

雪闇に
渡りの途を誤ったのだろうか
小鳥たちは ともしびを求めて
ガラス窓に次々と打ち当たっては
むなしく軒下に落ちていく。

彼は しばし呆然と
その有様を眺めていたが
外に出るや 雪の降り積もるなか
一目散に納屋へと走った。

扉を大きく左右に開け放ち、
電灯を明か明かと灯して
干し草をゆたかに蓄えた暗い納屋へ
小鳥たちを呼び入れようとした。
かれは叫んでいた。
「こっちだ、こっちだ、こっちへ来い!」

しかし はばたく小さい命たちは
かれの必死の呼び声に応えず
なおも
ガラス窓に突き当たっては死んでいった。

農夫は 心のうちに思った。
「ああ、私が小鳥になって、彼らの言葉で
話しかけることが出来たなら!」

一瞬 彼は息を呑んだ!
かれは
瞬時にして悟ったのだ。
「神が人となられた」ということの意味を。
彼は思わず その場にひざまずいた。

今や、人となり給うた神の神秘に満ちた愛が
ひざまずく老いた農夫を静かに被い包んでいた。
彼の上に降りかかり降り積もる雪は
そのしるしとなっていた。

(佐久間彪 神父)

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ご案内

クリスマスのミサ

12/24(金)ミサ 19:00
12/25(土)ミサ 9:00

新年のミサ

1/1(土)ミサ 9:00 (この日は「神の母聖マリア」の守るべき大祝日です)

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集い「カリタスに行こう」

「共に暮す家をつくろう」・・・クリスマスを迎える準備

日時 12/19(日) 13:00〜15:00
対象 教会学校子供、リーダー
内容 羊作り、歌、など
主催 宮崎修学志願院

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七五三おめでとう!

U.Mちゃん A.Nちゃん K.Aちゃん M.Nちゃん Y.Fちゃん

 

■12月の行事予定■

12/3(金)初金(18:00)日本宣教の保護者 聖フランシスコ・ザビエル祝日
12/5(日)宣教地召命促進の日(献金)
12/8(水)無原罪の聖マリア(18:00)
12/11(土)幼稚園おゆうぎ会
12/12(日)司牧評議会
12/15(水)幼稚園おゆうぎ会
12/19(日)集い「カリタスに行こう」
12/24(金)主の降誕(夜半)19:00〜
12/25(土)主の降誕(日中)9:00〜
12/26(日)聖家族
1/1(日)神の母聖マリア 世界平和の日 成人式
1/2(日)主の公現

 

■お知らせとお願い■

・10/31(日)9/23に助祭叙階された幸真宏助祭さまが南宮崎教会でロペス神父様と共同司式でミサを捧げて下さいました。司祭叙階を目指して、お励みください。
・11/7(日)パジニ神父様のダイヤモンド祝いをしました。花束、お祝金などを渡しました。
・11/13(土)ワックスかけに10名の方が協力下さいました。ありがとうございました。
・マリアシスターは11/16から3ヶ月間休暇でメキシコへ帰国されます。
・司祭館の22年間使用したエアコンが故障し、新しいのと交換しました。
・11/28待降節第1主日からクリスマスの飾りつけをしました。今年は新しいイルミネーションを追加しました。待降節中聖堂に花は飾りません。
・コロナ禍の影響で今年は12/24(夜半)の典礼で「光の集い」はありません。19:00からミサが始まります。オンライン配信を考えています。例年のクリスマスパーティーはありません。お祝いの菓子のプレゼントを準備します。
・毎年好評の子供達の「聖劇」の練習をしています。
・納骨堂委員からお知らせです。石碑の刻印業者が西都の石材店に決まりました。詳細を知りたい方は委員長にお聞き下さい。
・11月初旬にザベリオ宣教会本部で開催された総会で次期管区長にロペス神父様が選出されました。4月から赴任されます。

 

■コラム■川野シスターのブラジル体験記(思い出のおすそ分け)

マリア・マグダレナ 川野恩美 (3)

出発してしばらくすると、若い男の子たちが沢山集まっている。手を振ってくるので、笑顔で手を振り返す私。運転していた姉妹が「今、手を振った子たちは、薬物売買のグループよ」と一言。「えっ?」急に怖くなりました。
日常茶飯事、こんなに身近にそんな人たちがいるなんて・・・。
ブラジルでは薬物売買なんて警察では手に負えず、白昼堂々と集まっている。「路地に集まっている人を見つめないでね」と、ブラジルにいる間、肝に銘じたことでした。

クリチバの修道院には、貧しい人が食事を求めてやってきます。「何でもいいから食べさせて」と言う人もいれば、常連になると、あつかましく「卵が食べたい・・・」なんて注文する人も居ます。ある男性が来た時、丁度、残りものがあまりなかったので、ご飯の上に目玉焼きを乗せてあげたら、そのやり方が小さい時に母親がしてくれていたのと同じだと言う。懐かしくなったのでしょう・・・ (続く)


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